「皿洗いするの、どっち?」読了。

 山内マリコ著「皿洗いするの、どっち?」(マガジンハウス)読了。「アンアン」に連載されたエッセイをまとめたもの。著者のエッセイは「買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて」(文春文庫)が面白かったので買ってみた。
 著者は私と同い年だが、下積みを経て作家として成功し、自立の道を歩んでいる。私からすればまさに「対岸の彼女」(角田光代直木賞受賞作より)。バリバリ働いて自由に生きている女性は、こんな風に考えているのかと新鮮に思う部分が多かった。
 私はジブリ映画「魔女の宅急便」を“都会で自立して生きる女の子”の系譜としてとらえたことはなかったなあ。

 一人暮らしのシングルガールはいつも闘っている。夜中に襲ってくる孤独感と闘い、どう生きようか迷い、悩み、奮闘している。シングルガールは神経をピンと張って、かすかに緊張しながら生きている。たったひとりで世界と対峙している気分にもなる。そういうシングルガールたちはみな崇高である。ああ、シングルガールが愛おしい! この期に及んでまだシングルガールでいたい! (138ページ、「シングルガールとの決別は女の一大事である」より)

 「シングルガールとの決別」なんて考えたこともなかった。

皿洗いするの、どっち? 目指せ、家庭内男女平等!

皿洗いするの、どっち? 目指せ、家庭内男女平等!