「私のなかの彼女」読了。

 角田光代著「私のなかの彼女」(新潮文庫)読了。主人公の和歌が作家なので、どうしても著者自身のことが投影されているように思えてならなかった。和歌が同居している恋人の仙太郎も、「伊藤たかみ(著者の前夫、作家)こんなやつだったのかー」と思わずにはいられなかった。角田さんはお料理大好きだし、たぶん全然違うと思うんですが。こんな無頼派じゃないよね。
 全体的に暗いエピソードが多く、あまり読んでいて楽しい本ではなかった。仙太郎に人物としての魅力が全く感じられず、「よくこんな人と一緒に住めるなー」と思った。祖母の話も、もうちょっと奥の深い話かと思ったのに残念。お母さんの態度も怖すぎる。

私のなかの彼女 (新潮文庫)

私のなかの彼女 (新潮文庫)