「いまなんつった?」読了。

 宮藤官九郎著「いまなんつった?」(文春文庫)読了。すごーーーく久しぶりの読了本。なんと3月27日以来。
 子育てをテーマにした前作「俺だって子供だ!」もよかったけれど、脚本家としての仕事にスポットを当てた今作も、大変面白いです。そして深いです。
 例えば、こんな。

 だけど今は違う。今年40才を迎える僕はいろんな意味で努力の限界を知りつつあります。本気でやってもできないことってあるよね、という事を経験の中から学んでしまった。いくら練習しても俺あんな風にトランペット吹けないし4回転ジャンプも出来ない。目の前で役者さんが楽しそうに演奏しているのを見て、それがいかに難儀な事か今は分かる。その凄みと隠された努力を想像して泣いてしまった。
 年を取ると涙もろくなるというのは、努力と挫折を繰り返した末に起こる現象なんですね。(161ページ、「昔からよく聞くセリフ『年とったら涙もろくなっちゃって』」より)

 続いて、最新作「え、なんでまた?」もちびちび読んでいこうと思います。