「ぼくは猟師になった」読了。

 千松信也著「ぼくは猟師になった」(新潮文庫)読了。かつては獣医を目指していた著者は、身近に猟師がいたことがきっかけで狩猟に興味を持ち、京大在学中に狩猟免許を取得する。卒業後、すぐ裏が山に面した家に引っ越してからは、ますます狩猟にのめり込んでいく。
 イノシシ、シカを相手にしたワナ猟の手法、獲物の解体、料理法などが詳しく綴られるが、ノウハウ本としてだけでなく、読み物としても大変面白い一冊。狩猟解禁日の11月15日が著者の誕生日というのもすごい。そんな偶然があったら、誰でも夢中になってしまうかもしれない。
 後半はカモやスズメの網猟、野草・山菜などの採取、川や海での漁など休猟期の生活についても語られる。とことん自然に密着した著者の生活は魅力がいっぱい。「文庫版あとがき」によると、結婚して子どもも2人できたらしいので、その後の様子についても読んでみたい。

ぼくは猟師になった (新潮文庫)

ぼくは猟師になった (新潮文庫)

 ↓ 昨年こういう本が出ているようですね。
けもの道の歩き方 猟師が見つめる日本の自然

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