「本屋になりたい この島の本を売る」読了。

 宇田智子著「本屋になりたい この島の本を売る」(ちくまプリマー新書)読了。「市場の古本屋ウララ」を開業して3年半。店で経験したお客さんとのやり取りや、思い入れのある沖縄本を紹介しながら、本屋としての今の心境や決意を優しい文体で綴っていく。
 宇田さんはすっかり立派な沖縄の古本屋になったんだなあ。つい先日、ウララを訪ねたばかりなので感慨もひとしお。本屋や沖縄に対する自分の思いを、こんなに率直に適確に表現することができるなんて、羨ましいなあと思いました。直感に従って選んだ今の生活を、3年半という時間を経て、ずいぶん冷静に見つめられるようになったからなのかもしれないですね。
 高野文子さんのイラストも本の雰囲気にとてもマッチしていて、さすがの一言。しばらくは行けそうにないですが、この本を読んでまたお店に行きたくなりました。「ピーナツ柄の詩集はいくらで売れたの?」とか、聞いてみたいことがたくさんあるなあ。