今年のベスト5。

 今年も残りわずか。そろそろ2014年に読んだ本のベスト5を発表したいと思います。

   1位 池澤夏樹著「南の島のティオ」(楡出版、現在は文春文庫など)
   2位 西村賢太著「一私小説書きの日乗」(角川文庫)、「どうで死ぬ身の一踊り」(講談社文庫)ほか
   3位 江國香織著「抱擁、あるいはライスには塩を 上・下巻」(集英社文庫
   4位 小川洋子著「人質の朗読会」(中公文庫)
   5位 井上ひさし著「一週間」(新潮文庫

 1位はかなり古い本だが、私の読書ストライクゾーンど真ん中な一冊。池澤夏樹にはこういうヤングアダルトっぽい本もぜひまた書いて欲しい。2位は今年読んだ西村賢太作品すべてという意味。連続して読むと飽きてしまう自分には珍しく、どっぷりはまって立て続けに4冊読みあさりました。
 読み終えたばかりの阿部和重伊坂幸太郎著「キャプテンサンダーボルト」(文藝春秋)を入れたかったけれど、あまりに読後すぐなのでやめておく。辻原登著「枯葉の中の青い炎」(新潮文庫)と篠田節子著「家鳴り」(集英社文庫)も忘れがたい。どちらも背筋が寒くなるようなホラー短編集。内澤旬子のエッセイ「捨てる女」(本の雑誌社)と「身体のいいなり」(朝日新聞出版)も面白かったな。
 結局、読了本は39冊。去年が38冊なので、私はこのぐらいのペースが基本なのかもしれない。来年もいい本に出会えますように。