本日の「週刊ブックレビュー」。

 今日の「週刊ブックレビュー」の司会は、金井青年と梯久美子。「かけはしって誰だったっけ、聞いたことあるような・・・」と思って見ていたが、素晴らしい司会ぶり。前任の長田渚より、はるかに冷静でいい。後で調べたら、「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道」(講談社)で大宅賞をとったノンフィクション作家だとわかって、納得。
 今回の「おすすめの1冊」のコーナーは久しぶりに面白かった。まず、船曳建夫村上春樹の「1Q84」を取り上げる。村上春樹初体験だという吉川潮は、「この人は実に比喩や隠喩を上手く使うと思った」という新鮮なコメント。ええ、私もそう思います(笑)。
 続いて、内澤旬子がイギリスの中国科学史研究者、ジョセフ・ニーダムの「ニーダムコレクション」(ちくま学芸文庫)を紹介。「これは共演者にはきつい本だろうなあ、まあ船曳建夫は大丈夫か」と思っていたら、船曳はニーダムに2度も会ったことがあるという。内澤が逆に彼がどんな人物だったかを教えてもらうような始末で、やはり東大教養学部の教授は懐が広いというか、侮れないなと感心したのであった。
 ちなみに、吉川潮はこの本は途中でギブアップしたらしい(笑)。横書きの時点で読みづらかったとのこと。同じく、私も横書きというだけで敬遠します。


 このコーナーは、ゲストの組み合わせが結局大事なんだと改めて感じた(すっかりこの番組の評論家のようになっている)。SF特集も初心者向けで面白かった。今後も、梯が司会の回は安心して見ることができそう。