今週の「週刊ブックレビュー」。

 8時半から「週刊ブックレビュー」。今回は宮崎県新富町での公開録画放送。司会は児玉清中江有里
 書評ゲストは玉木正之、斎藤慶子、いしいしんじというバラエティーに富んだメンバー。玉木・斎藤の二人が、普段は全く読まないであろうジャンルの本を読んで、感想を述べなくてはいけないしんどさを存分に表現してくれた(そこが同コーナーの面白さである)。その点、司会の2人と、作家であるいしいしんじの懐の深さは立派である(いしいの髪型には失笑しちゃったけどね、ごめんなさい)。どの本にも、心の底からのめり込んでその世界観を味わい、賞讃を与えている。彼らは目の前にある本をどう読めばいいのか、経験に基づいたノウハウを持っているのだろう。様々な本を読むことは、自分の幅を広げてくれる。
 いしいしんじが紹介した、フィリップ・フォレスト著「さりながら」(白水社)を読んでみたい。今度本屋で探してみよう。

さりながら

さりながら

 後半のゲストは重松清。「季節風」シリーズの完結編、「冬 サンタ・エクスプレス」(文藝春秋)を取り上げる。このシリーズ、クラフト・エヴィング商會の装丁が地味で、本屋で目立たないんだよなあ。でも4冊揃えて書棚に並べたらなかなか素敵だね。
 今年の放送は今日で終わり。この番組、最近以前より内容の平均値が充実しているように思う。