「青くて痛くて脆い」読了。

 住野よる著「青くて痛くて脆い」(角川書店)読了。知人に借りた本。「君の膵臓を食べたい」と同じく、主人公・楓の微妙な心理を細かく描いていおり、読み応えがある一冊。しっかり向き合いすぎていて、読むのが苦しくも感じられた。でも、最後はモヤモヤしていたものが晴れるような結末になり、少し安心しました。楓くんはすっきりとした気持ちで社会人になれたことでしょう。
 大学生活という人生の中で最も自由が与えられた時期に、とまどう人間は多いだろう。自分ももちろんその一人。どうしようもなく不安だった大学時代を思い出して、今の方が圧倒的に楽だなあと思う。
 しかし、楓が秋好に対して感じていたものは、本当に恋愛ではなかったのだろうか。友情?独占欲?恋愛ものだったら、あるいは秋好が男だったら、遥かに話は分かりやすかったような気がする。男女間に恋愛以外の関係は成立しないのだろうか。うちの小三の娘も、男子と仲良くしていると「あの二人、ラブラブ」と言われるのが嫌で悩んでいる。生物学的にはありえないのかなあ。

青くて痛くて脆い

青くて痛くて脆い