映画「羊と鋼の森」を見てきた。

 娘と二人で映画「羊と鋼の森」を見てきました。調律師をめざす青年が、先輩らに励まされながら、経験を重ね、さらに大きな夢を抱いていく成長物語。明らかに泣かせようとして作られている場面がいくつかかあり、まんまと泣いてしまいました。
 主人公の外村を演じる山粼賢人がとてもよかった。転機に立つ青年の心の機微がていねいに描かれていて、好感が持てた。ただ、原作を既に読んでいたので、原作と異なる部分がどうしても気になってしまった。佐倉家の姉妹は原作ではふたごだが、上白石萌音・萌歌姉妹は身長や顔が全く違うため、映画では姉妹となっている。でもまあ、それは意外と許せる。二人の雰囲気がこの作品にとても合っているので。
 納得いかないのは「子犬のワルツ」の引きこもり青年のエピソード。両親や飼っていた犬の話は分かりやすく泣かせるために付け足されたのだと思うが、やりすぎ。いっぱい泣けたらいい映画、というものではない。