「森に眠る魚」読了。

 角田光代著「森に眠る魚」(双葉文庫)読了。子育てや「お受験」に悩む5人の主婦を主人公とした長編小説。こういう設定は、金原ひとみの「マザーズ」や桐野夏生の「ハピネス」でさんざん読んだので、正直言って全く新鮮味がなかった。
 「ハピネス」を読み終えたとき、全然桐野夏生っぽくなくてがっかりしたが、キャラクター的にも展開的にも今作の方がよほど桐野夏生風。途中で実際にあった事件を念頭に置いて書かれていることが分かるが、その手法もとても桐野夏生的だ。それって作家としてどうなのかな。角田光代は多作ですばらしいけれど、ちょっと息切れしているのだろうか。
 主婦が主役の小説はもうお腹いっぱいです。

森に眠る魚

森に眠る魚