「天使の卵 エンジェルス・エッグ」読了。

 村山由佳著「天使の卵 エンジェルス・エッグ」(集英社文庫)読了。小説すばる新人賞を受賞した著者のデビュー作。文庫の奥付を見ると、1996年6月刊行で、2012年6月第61刷となっているので、かなりのロングセラーだ。
 読んでみると、なんともさわやかな青春恋愛小説で、好感が持てる。でも、こういう話はどうしても山田詠美の「僕は勉強ができない」や村上春樹の「ノルウェイの森」と比べてしまって、物足りない思いが残る。主人公の名前が「一本槍歩太」っていうのもどうだろう。普通の名字でいいと思う。
 物語の結末も、もう少し違うものがよかったな。せっかく芸大にうかったんだし、ハッピーに終わってほしかったです。
 ↓ 私が読んだのは、この表紙ではなく「ミナ ペルホネン」のデザインのもの。 

天使の卵 エンジェルス・エッグ (集英社文庫)

天使の卵 エンジェルス・エッグ (集英社文庫)