「ナラタージュ」読了。

 島本理生著「ナラタージュ」(角川文庫)読了。島本理生はかなり前に「生まれる森」を読んだことがあるのみ。今作は2005年に発表されたものだが、映画化されるらしいので読んでみた。
 大学生が主人公の恋愛小説なので、あまりにも遠い昔の話に思えて仕方がなかった。自分はもうこういうのは卒業したな・・・。前半は演劇部の活動も出てきて興味深かったが、後半はひたすらに恋愛模様が描かれて、読んでいて正直しんどかった。
 会話の「  」の前に、読点を打たないのが大きな特徴。文体はとても好きなので、この作家が最近書いたものを読んでみたくなった。島本理生、83年生まれで3つ年下だから、今34歳ぐらいか。新作はあまり出していないような気がするけれど、ちゃんと書いているのかな? 佐藤友哉(夫)の本もあまり見ないな・・・。そういえば、「ナラタージュ」って言葉は作中に出てこないんだけど、どういう意味?(映画用語で、回想などで過去を再現する手法のことらしい。)
 文庫なのに、解説がないのはとても残念。

ナラタージュ (角川文庫)

ナラタージュ (角川文庫)