「狭小邸宅」読了。

 新庄耕著「狭小邸宅」(集英社文庫)読了。第36回すばる文学賞受賞作。
 主人公は不動産営業の新入社員、松尾。休みなしで死ぬほど働いても、家が1件も売れない。上司には「辞めろ」と迫られるが、「あと1ヶ月やらせてください」と答えた彼は、売れ残りの物件・蒲田のペンシルハウスを売るために、最後の時間を費やすことにした・・・。
 果たして家は売れるのか。自分も読みながらドキドキしちゃいました。でもこの本は、久しぶりに読んだ「ど真ん中の純文学」小説だと思います。松尾の暗さがいい。若者の苦悩は文学の永遠のテーマであります。

狭小邸宅 (集英社文庫)

狭小邸宅 (集英社文庫)