「一週間」読了。

 井上ひさし著「一週間」(新潮文庫)読了。主人公はシベリアに抑留された元日本兵・小松修吉。捕虜として過酷な労働をさせられていたが、その語学力を買われ、ハバロフスク日本新聞社で仕事をすることになった。それが月曜日。火曜日、水曜日・・・と進み、衝撃の日曜日で物語は終わる。
 敗戦、シベリア抑留、満洲国、捕虜、社会主義運動といったシリアスな題材を扱っているが、ユーモアたっぷりのエンターテインメント長編として存分に楽しめた。ただ、登場人物がすべて語学の天才、というのはちょっと反則技すぎるような気もする。まあ、小説ってそういうものだからいいか。

一週間 (新潮文庫)

一週間 (新潮文庫)