「コゲラ」を見た。

 日差しは春の気配が感じられるのに、風は冷たく、ぴんと張り詰めた冬の空気のまま。従って、富士山は近ごろよく見える。
 午前中、歩いて買い物に出かけた帰り、ある家の庭木に普段あまり見かけない小鳥がいた。大きさはスズメぐらいで、羽に黒っぽい模様がある。「ギーギー」という鳴き声。しばらく観察していると、木の幹をドラミングする動き。おお、これはキツツキの一種に違いない。こんな町中でキツツキが見られるなんて。驚いて、ずいぶん長い間眺めてしまった。
 調べると、どうやら「コゲラ」という種類らしい。最近は住宅地や公園でもよく見られるようだ。残念ながら写真は撮れなかったが、意外な鳥に出会えて嬉しかった。