「再起動(リブート)せよと雑誌はいう」読了。

 仲俣暁生著「再起動(リブート)せよと雑誌はいう」(京阪神エルマガジン社)読了。「Meets Regional」に連載された、雑誌に関するコラムをまとめた本。「カルチャー誌」や「ジャーナリズム誌」、「趣味誌」などにジャンル分けして、各雑誌の歴史や現状、著者の評価などを熱く語っている。
 海外の雑誌事情にも触れているのはいいが、「プロトタイプ」や「インターフェイス」など、あまりにもカタカナ語が多くて読みづらい。でも内容は全体的に共感できる部分が多くて、面白かった。特に「全体的に『貧乏くさい』のである」、「編集会議やマーケティングのしすぎではないか」といった、「BRUTUS」への辛口評には大いにうなずかされた。私もあの雑誌にはもう失望している。
 著者は電子書籍の可能性を紹介しつつも、紙媒体やリアル書店への愛着も強調している。「書店でないとできないこと」を述べたコラムではこんなことを書いている(第一は「立ち読み」、第二に「情報の一覧性」を挙げている)。

 第三に、書店ならば「待ち合わせ」ができる。(中略)書店で生まれたり、育まれた恋はこれまで無数にあるだろう。ネット書店はたしかに便利だけど、そこから恋は絶対に生まれない。(65ページ)

 私もよく本屋で待ち合わせをしました。

再起動せよと雑誌はいう

再起動せよと雑誌はいう