「アフリカにょろり旅」読了。

 青山潤著「アフリカにょろり旅」(講談社文庫)読了。東京大学海洋研究所ウナギグループの一員である著者らが、「ラビアータ」というウナギを採集するため、マラウイジンバブエモザンビークといったアフリカ南部の国々を彷徨する。
 高野秀行が解説を書いている時点で気づくべきだったのだが、この本もいわゆる「おもしろ冒険ライトエッセイ」という感じの本だったので、途中で投げ出しそうになった。私は高野秀行本も、西村淳さんの南極エッセイも挫折してしまった経験がある。しかし、今回は最後まで読み切って、それなりに面白さがわかった。たぶん挫折した2冊も最後まで読めばそれなりに楽しめたんだろうな、と後悔している。
 この本はウナギ研究者の本でありながら、なかなかウナギが登場しない。それが旅の過酷さ、もどかしさをよく表していると思う。読者としてももどかしかった。
 しかし、講談社エッセイ賞を受賞するような本だろうか・・・。もう少し文体を紡ぐことに執着したものでないと、やはり私はしんどい。

アフリカにょろり旅 (講談社文庫)

アフリカにょろり旅 (講談社文庫)