「カリコリせんとや生まれけむ」読了。

 会田誠著「カリコリせんとや生まれけむ」(幻冬舎文庫)読了。幻冬舎のPR誌「星星峡」(現在は休刊)に連載されたエッセイをまとめたもの。予想以上に文章が上手いし、本職以外の話題も多くて読みやすかった(星新一にハマったり、三島由紀夫に傾倒したりと結構な文学青年だったらしい)。
 息子・寅次郎君の子育ての悩みや料理の話など、普通のことを書いているのにとんでもなく面白い。もちろん自分の作品に関することや仕事上の交遊について書いている回もあって、現代美術家としての著者のファンにもたまらない一冊。解説で斎藤環が書いているように、「会田さんの文章には中毒性があります」。続刊も出ているので文庫化したらまた読みたい。

カリコリせんとや生まれけむ (幻冬舎文庫)

カリコリせんとや生まれけむ (幻冬舎文庫)