「マザーズ」読了。

 金原ひとみ著「マザーズ」(新潮社)読了。3日で読み終えた。後半、久しぶりに本を読んで泣いてしまった。現代の母親が抱えているもののすべてを詰め込んだような、濃厚で強烈な小説だった。
 同じ保育園に子どもを預ける3人の母親が主人公。子どもの年齢がそれぞれ0歳、2歳、3歳と微妙に違うところがポイントだと思う。乳幼児は月年齢によって全く別の生き物なのだ。もうすぐ2歳になる子どもを持つ自分には非常に共感できる部分が多かったが、全く別の立場にある人がこの本を読んでどう感じるのかが聞いてみたい。
 新潮社のPR誌「波」の8月号に、著者のインタビューが掲載されている。連載中に妊娠し、終了後に2人目の子どもが産まれたらしい(2人とも女の子)。こういう作家がいることをとても嬉しく思う。

マザーズ

マザーズ