「原稿零枚日記」読了。

 小川洋子著「原稿零枚日記」(集英社)読了。超久しぶりの読了本。復帰1冊目としてはまずまず面白かったが、もう少し物語的に仕掛けがあって欲しかった。あらすじを述べることが得意な作家という主人公のキャラクターはとても魅力的でよかった。独特の世界観は川上弘美に似ているが、恋愛がテーマにならないところが小川洋子だな。

原稿零枚日記

原稿零枚日記

 「夜と霧」が登場して嬉しかった(わりと読んだばかりなので)。赤ん坊のミルクを作る描写は、最近よく感じることなので大いに共感した。小川洋子の本はたくさん持っているが、「沈黙博物館」(ちくま文庫)しか読んでないな。代表作はやっぱり「博士の愛した数式」か。これも映画はテレビで見たけれど、本は未読(持ってはいる)。
 この本に関する源ちゃんのつぶやき(→http://twitter.com/takagengen/status/20037729946)、いまいち意味がわからないな。「書評者が困るような仕掛け」って何だろう。どこに書評を書いたのかな。