「ピストルズ」読了。

 阿部和重著「ピストルズ」(講談社)、ついに読了! 667ページ、時間がかかった・・・。語りの部分が多いので「シンセミア」よりやや読みづらいが、やはり濃厚神町ワールド全開な作品だった。浮世離れした世界に読者を引きこむための丁寧な作業に、今回も大いに圧倒された。
 でも阿部和重未体験者がいきなりこれを読んだらしんどいだろうな。「ニッポニア・ニッポン」と「シンセミア」と「グランド・フィナーレ」と「ミステリアス・セッティング」、全部つながっていて読者を神町中毒にしていく。次回作への布石も多く散りばめられているので、今後も楽しみだ。今度は菖蒲カイトの話かな。天童市女児殺害事件も解決してないよな。

ピストルズ

ピストルズ

 【参照】朝日新聞斎藤環の書評→http://book.asahi.com/review/TKY201004060246.html
 読売新聞・川上未映子の書評→http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20100405bk07.htm