「100年インタビュー 蓮池薫」を見る。

 BSハイビジョンで「プレミアム8 100年インタビュー 蓮池薫」(http://www.nhk.or.jp/hyakunen-i/backnumber/2009_09.html)を見た。こんなに「見てよかった」と思った番組は久しぶりだ。なぜ地上波・総合で放送しないのかな。生きることは「絆」と「夢」をはぐくむこと、という言葉が深く印象に残った。
 拉致の具体的な様子や北朝鮮での暮らしについての話は、初めて聞くことばかりだった。日本に帰国できるとは考えられなかったので、子どもには自分たちは元在日朝鮮人で、北朝鮮に渡ってきた人間だと伝えていたこと。真冬に停電があって、食べられないことの恐怖と同じぐらい寒さに恐怖を感じたこと。中国国境の川を前に複雑な思いが脳裏をよぎったが、それを周囲に悟られまいとしたこと。
 そして韓国語の翻訳家として家族を養えることに喜びを感じるという話も、とてつもない重みを感じた。こんなすさまじい経験を持った人は戦後世代には少ないので、ぜひ今後も活躍してほしい。相変わらず三宅民夫アナウンサーはインタビューが上手だね。