「みすず」の読書アンケートをざっと読んだ。私も昨年読んだ本、辻井喬著「叙情と闘争」(中央公論新社)を挙げている人が2人いた。短いけれど、どちらも上手い書評だなあ。こういう文章をさらさらっと書けるようになりたい。
文学と政治の両分野にまたがって活躍した辻井氏の自伝。戦後の政治経済の歴史としても興味尽きないし、文学者が経営の先端で消費社会の隆盛に棹さした様もまた面白い。・・・山口二郎(政治学)
文学者であり経営者でもあった著者の半生を丹念に語ることにより戦後の文学、思想のひとつのあり方が俯瞰される。・・・鶴岡善久(詩人)