「第四の手 上・下」読了。

 ジョン・アーヴィング著/小川高義訳「第四の手 上・下」(新潮文庫)読了。海外文学を読むのは久しぶりなので、時間がかかった。いかにも現代アメリカ文学らしいキャラクターと展開にとまどったが、それなりにメッセージがあって読後感は悪くない。
 例えば、こんな一文。

 いい小説や映画は、ニュースとは違う。ニュースとして通用しているものとは違うというべきか――一件二件と数えるような簡単なものではない。読んでいるとき、あるいは見ているときの、すべての感情の総体なのだ。ある人が映画や本を愛するとして、その愛を他人がそっくり真似することはできない、とパトリックは悟った。(下巻、227ページ)

 この本は著者にとって代表作ではなく、その合間の作品らしいので、「熊を放つ」とか「ガープの世界」とか「ホテル・ニューハンプシャー」もそのうち読んでみようかな。

 これで1月は5冊読了。ノルマをクリアしました。