「赤ちゃん教育」読了。

 野崎歓著「赤ちゃん教育」(講談社文庫)を読了。仏文学者が書いた育児エッセイってどうなのよ?と思っていたが、予想以上に面白かった。
 四十半ばで初めて子供を持った著者は、「文庫版あとがき」で「『赤ん坊ってこんなにも可愛いものだったのか、それならそうと早く言ってほしかった!』などと理不尽な怒りすら覚えたくらいでした」と述べている。私も娘が産まれるまで赤ん坊に接する機会がほとんどなかったので、全く同感だ。
 「私たちは繁殖している」の息子①君も機関車トーマスにはまったようだが、著者の息子もかなりの鉄ちゃんらしい。男の子ってそういうものなのか。我が家の娘は何に興味を示すようになるのだろうか・・・。
 ところで、この本には
・「母親の乳房にまぶりつく赤ん坊を毎日見ていれば、・・・。」(61ページ)
・「その結果デパートの玩具売り場では、男児プラレールにまぶりつき、女児は台所セットやぬいぐるみに引き寄せられる。」(147ページ)
 というように、「まぶりつく」という言葉が2回出てくるのだが、これって標準語? 方言だろうか?