「新聞再生」を読んで。

 「新聞再生」を読んでの感想。
 正直言って、著者がなぜ新聞の未来を探るにあたって、アカデミズムの手法を用いたのかが、理解できなかった。というよりその効用が感じられなかった。
 私は、かつての上司に「自分にしか書けないことを、誰にでもわかるように書くこと」が大切だと教えられた。その点、特に最終章「新聞を救う」にはがっかりした。せっかくの著者のキャリアが全く反映されていないし、難しい学問用語を振りかざされても説得力があまりない。1〜3章の具体的なレポートが面白かっただけに、もう少し血の通ったメッセージがあってほしかった。