「刺さる言葉」読了。

 日垣隆著「刺さる言葉―目からウロコの人生論」読了。この本、タイトルは編集者が決めたのかなあ。メルマガでは「新明解 定義集」だったようだが。ビアスの「悪魔の辞典」のような本なので、その手のタイトルにした方がいいように思うが、新書的にはこのタイトルの方がいいと判断したのかな。

 印象に残ったものをいくつか。

・「創造力」・・・創造力とは、理解不能な奇天烈のことではない。真似された当人が見ても分からない程度の有意味なパクリか(模倣)、原理をそのままにした用途変更か(応用)、異なる分野の2つないし3つをうまく組み合わせるか(編集)、そのいずれかを創造力と呼んでいる。

・「コンプレックス」・・・善かれ悪しかれ、向上心がある人にとっての自己評価への不満が「コンプレックス」の正体である。要するに、他人との差が気になる。それを埋め合わせることを、コンプレックスの克服と言う。(以下略)

・「記憶力」・・・記憶力があまり良くないと自覚するところに、努力と進歩が始まる。メモをしなさい、メモを。

・「原理主義者」・・・自分の思考をもたず、出来合いの思想に凝り固まる者。また、その集団。へそ曲がり人間は、原理主義には向かない。まっすぐで純粋で応用の利かない退屈人間が、原理主義者の餌食となる。